こんにちわ

表題のキーワードと同じく、現在家族4人、中古を買ってリノベーションで暮らしているシンプルハウスの大畑です。シンプルハウスではお一人様から大所帯のご家族様の住まいまで、幅広く間取りの設計をさせて頂いております。

 

 

 

その中でも、やはり子育て期にご相談にこられる方が多く、一番皆さん頭を悩まれているのが家族数が多い場合の間取り作り。お子さんが一人であれば2LDKをベースで良いが、2人以上の場合子供部屋はどのように作るのが良いのか?そもそもの大前提で「面積が限られている」というのが頭を悩ます要因で、現代のライフスタイルにとても重要になってきている玄関土間やウォークインなどの収納スペース、はたまた自宅での仕事部屋作りなどをリノベの優先順位とした際に「もうスペースが無い」となってきてしまいます。

 

今回はそんな方々にとって参考にして頂けるような間取り作りのポイント、戸建てやマンションも関係なく、空間創りの考え方をご紹介させて頂きます。

 

 

【個室作りの難しいポイントは成長と共に変化すること】

 

これからリノベーションをお考えのご夫婦が来られた際にまだ小さな赤ちゃんを抱えながら「子供部屋を優先的に作りたい」とおっしゃる方が多々いらっしゃいます。勿論必ず必要な場所にはなりますので、そこからお話を展開していくのですが、その「時期」が問題となってきます。

 

子育てを一通り済まされた方々は解ってらっしゃると思いますが、実は小さな子供って「子供部屋はいらないんです。」ここまで言い切ると語弊が産まれそうですが、扉がついていて、ベッドが置かれていて、勉強机が置いてあるような部屋がいらないというイメージです。

 

10才前後ぐらい、小学校低学年ぐらいまでは、殆どのお子さんは親と一緒に寝て、宿題はダイニングテーブルなどお母さんの近くでして、子供部屋にはおもちゃだけが置かれているような状況なんですよね。

 

 

私の娘は特に遅かったんですが、12歳になってようやく一人で寝るようになりました(厳密には妹も一緒の部屋で寝ていますが^^;)宿題は未だに殆どダイニングでやっていて、1日の殆どの時間をLDKで過ごしています。

 

そういう状況ですので、小さいうちは子供部屋は不要。

「子供スペース」ぐらいからスタートが良いであろうと感じています。

 

また、子供は日々成長していきます。最初は子供スペースであっても、子育て後半期にかけてはやはり扉のついた子供部屋が必要。ですので大前提として、子供のための空間は「変化させていく」のを前提に住まい創りをされるのをおすすめしております。

 

 

子供部屋のスタートは作りこみ過ぎず。間仕切り壁も天井まで行かないようなものにしたり、開口部を大きくとって共有部との繋がりを感じれるようなものに。では、作り込むべきはどこになるでしょう?それはどんな世帯でも重要でもありますし、特にご家族数が多いからこそ重要なLDKなどの共有部となります。

 

 

【家族数が多いからこそ共有スペースを充実、そして個室は最小限で】

 

LDKなどの共有部は住まいの中でどんな意味や機能を持っているのか?それはやはり複数名住んでいるからこその「コミュニケーションの場」と言えると思います。コミュニケーションの場というのは、家族なんだから勝手にコミュニケーションをとるだろうと侮ってはいけないと考えておりまして、意図して「コミュニケーションのしやすい空間を創る」というのが大事だと思います。

 

子供も大人も忙しい昨今。1日のライフサイクルが違えば、数日会わないなどの現象があっという間に起こってしまいます。住まいが少しでもそれを意図出来たならば、コミュニケーションの時間と質は変えて行けるはずです。「自然とその場所に集まりやすく」、「居心地が良く」、「長居出来て」、「各部屋との動線が良い」などがその意図になってくると思います。

 

 

では、そんな空間をどうやって作るのか?それは日当たりや眺望も考えていきながらですが、出来るだけ物理的に住まいの中心に大きなLDKを作り、その場所から各部屋や水廻りにアクセスできること。情操教育上も子供部屋はLDKを介して配置した方が良いと言いますが、やはり家族が揃っているLDKに入って「ただいま」、「おかえり」を行って個室に入るというのがそれだけでコミュニケーションのしやすさを感じれますよね。

 

無理やりでもそこを通らないと出入りできない環境を作ることで、喧嘩した後の日でもきっと仲直りが早くなるのではないかと感じます^^

 

そして、そのLDKは出来るだけゆったり作る。現代人は同じ空間に居ながらも、違う場所に接続して作業したり、遊んだりすることが日常になっています。その事が個室に入らなくても出来るような距離感を保てるのがベストで、ゆったりした広さが空間の豊かさも演出してくれると思います。

 

LDK以外の共有部もとても大切で、例えば玄関土間やみんな使うウォークインクロゼット。これらは収納スペースでもあり、住まうみんなの家事動線を良くするものです。

家族が多いと靴も多くなってくる。アウターや趣味のもので、外との連動制の高いものは玄関に有る方が出し入れで考えても絶対良く、そして広々していることで一緒に出掛ける際なども渋滞が無くなります。ウォークインクロゼットも、洗濯→乾燥→各部屋の収納に入れるよりも、洗濯→乾燥→1か所に収納して、みんながそこにアクセスした方が、家事をする側の労力が軽減されます。

 

少ない家族であれば必要ありませんが、ご家族が多ければ多いほど、この共有部の作り込みが住まわれる快適性を上げてくれると思います。

 

 

そして、そういった共有部の最大化は個室の最小化をもたらします。

空間的に狭くなってしまうんですよねー。58㎡を4LDKにして、各個室は2.5帖~3帖とかで作らせて頂いたこともあります。しかし、それだと不便な住まいになるのか?というと、決してそんなことはありません。勿論総面積が広ければわざわざ狭くする必要はありませんが、都心の戸建てで延べ床100㎡や、マンションの70㎡あたりなど、個室に残された面積は結局45帖あたり。

 

その中に必要な家具が配置さえ出来れば、ちょうど手の届きやすい快適なお部屋が作れます。ロフトで狭小の部屋を作らせて頂いたお部屋のお子さんなどは「この秘密基地感がいい」とお気に入りの部屋になっています。そして、部屋が小さくても共有部が広いのでそこでゆったり出来る。そこでゆったり出来るので家族の共有の時間が多く取れる。こんな意図を住まいに入れることが4人(4人以上)家族の間取りのポイントだと思います。

 

 

【いずれは2人住まいになる】

 

子育てが終わり、それぞれが独立していった後には複数の個室は不要になってきます。ただ、お孫ちゃんを抱えて泊りで帰ってきたり、そもそもご夫婦が別々で寝たり、はたまた趣味を華開かせていくための趣味部屋を作ったりと、「違う用途での個室」は健在になっていくことも考えられます。

 

そんな前提などもある程度考えた上で、今の大所帯の住まい創り、個室作りを考える?正直、そこまで考えて今の空間を創るのは難しいですよね。私達の経験値では、「設備機器の取替周期は1520年」、そしてライフステージの変化もそのくらいの周期でやって参ります。お子さん達が独立された後にはぜひ間取りを含む設備交換を実施。終の棲家を作られるのは楽しいセカンドライフのスタートにもなりますよ。

 

 

そして、このタイミングで生活のフィールドそのものを変えられる方もいらっしゃいます。80㎡の駅から少し離れた所で子育て期を過ごし、セカンドライフを駅や病院に近い所の60㎡ぐらいの所に移られる方も多数いらっしゃいます。

 

リノベーションされた住まいの価値を私達の次の世代のお客様にご理解頂き、販売をさせて頂き、それを元手に新しく「中古を買ってリノベーション」をするという生き方も、私達の不動産部門であるクラスカハウスでお手伝いさせて頂けます。

 

 

以上、その空間がどうなっていくか?などまでを考えながら、ゆくゆくのことまでも考えることをおすすめ。余白を残しながら変化を前提に間取りや空間創りをして頂きましたらと思います。

 

シンプルハウス大畑

 

   

 

賞歴

2016年、2017年リノベーションオブザイヤークラス最優秀賞受賞

 

最終的に手に入れて頂くリノベーション空間は、住まいを考える時の一番の動機ともなり得ます。

「こんな暮らしがしたかった。」

ワクワクできる空間、住みやすい家事動線、大好きなインテリアに囲まれたい。

そんな毎日の暮らしを大きく変化させる住まいのリノベーションを事例を交えてご説明。

中古を買ってリノベーションで終わりではなく、その次のライフステージを一緒に見つめて行きたいと思います。