WORKS
クラフトマンシップが描く、集いの輪
OUTLINE
- 所在地
- 大阪府
- 築年数
- 48年
- 面積
- 62.1㎡
- 工事費
- 1210万円(税込)
- 工期
- 90
※工事費・価格は施工当時の価格となります
DESCRIPTION
お子さんの小学校区を変えないよう、リノベーション用の物件を探されていたT様。気に入っていたのは公園に面した、眺望の良いマンション。産休に入ったタイミングで住環境を整えたいと考えていた奥さまは、物件情報をこまめにチェックしていました。空きが出て購入しようとしたものの、タッチの差で購入できず。辛抱強く、チャンスを待ちます。ようやく念願の物件が出た折に、速やかに購入、リノベーション工事へと進みました。
思い描いていたのは、対面キッチンを中心とした、「家族みんなが顔を合わせられる住まい」。もうひとつは、「上質な洗練された空間」。旦那さまはヨーロッパの家具、特にフランスのヴィンテージに造詣が深く、個人で輸入もされるほど。家具の情報収集をされる中で、住みたい空間のイメージが出来上がりました。
ご希望の素材での造作キッチンは予算オーバー、さて、どうしよう?と考えていたところ目についたのが、シンプルハウスの店内に展示されていたニヤトー材のキッチン。『九州ものづくり展』を協同開催した『SYNC FURNITURE』さん制作のキッチンです。対面型で家族とのコミュニケーションが取りやすいのに加え、緻密で美しい木目、深い赤褐色が、穏やかで上質な温もりを空間にもたらす素材感とデザイン。ステンレスのキッチンも検討されていましたが、「断然こっち!」一気に心が傾きます。「木目が多い家にしたいけど、ラワン材の造作とかは求める感じではなくて。ラフなカジュアル感に寄らないようにしたかった」とのこと。キッチンを主役に考え、フローリングとして選んだのはチークの無垢材。T様が集めて来られた、ヨーロッパの家具やインテリアが調和する佇まいとなりました。約60平米の室内に、LDK、寝室、子供部屋1つ、クローゼットを配置するにあたり、工夫を施したのはLDKに面した子供部屋のアール。角が丸みを帯びることで、LDKに一体感をもたらし、やわらかな広がりが空間に加わります。
「家にずっと居たいです。以前は外に出かけたくなっていたけれど、今は家が快適で心地よいですね」と奥さま。「料理をするときに家族みんなの姿と、TVが目に入るのがいいですよね。家で食事をする機会も増えました」と旦那さま。日本とヨーロッパのクラフトマンシップが生み出した空間に、今日も家族は集います。
STAFF
子供部屋の角がアールになることで、キッチンの前に広がりが生まれ、LDKの一体感が増すのがよく分かりますね。奥さまは週に2回、リビングでリモートワーク。お仕事中も、公園のあるベランダ側から差し込む陽に幸せを感じるそう。旦那さまが座られているのは、フランスの建築家でもあり、インテリアデザイナーでもあったシャルロット・ぺリアンのチェア。
床材である無垢のチークは、しっとりとした上質感を空間に与えてくれます。ベランダ側の窓は、マンションの改修工事の際、複層ガラスのサッシに取り換え済だったため、壁面だけ断熱施工を。寝室と玄関側の壁面も断熱、窓には新たにインナーサッシを設置しました。取材日は春の気配を感じる日でしたが、ご家族みなさん裸足で出迎えてくださいました。断熱と無垢のフローリングの掛け算で、快適な室内環境ですね。
キッチンの側板は木材、天板はステンレス、といった組み合わせが多い中で、SYNC FURNITUREさん制作のキッチンは天板も木材。耐久性・防汚性を向上させながら、気の質感を保つガラス塗料を表面に塗装しています。「水濡れによるシミが心配だったけれど、大丈夫ですね」。使用後は水を拭き取られているそうです。キッチンの背面は別の会社さんでオーダーされた、ニヤトー材の収納棚。デザインはさることながら、素材の統一感も美しいですね。
工事後に、壁面に棚を付けられるように、壁の下地は補強。オランダから個人で輸入された棚を設置されました。
「プロの言うこと聞いて良かったと思うのは、いろいろあるのですが、グレアレスのダウンライトにして、本当に良かったです」。グレアレスダウンライトは、通常のダウンライトに比べ光源を奥に配置し、光が直接目に入らないように設計されています。テレビへの光の映り込みも軽減、照明計画も快適さのカギになりますね。
お兄ちゃんは公園でお友達と遊んで、お友達を家に連れてくる機会が増えたそう。自分の部屋って紹介できるのも嬉しそうなんですって。お兄ちゃんが巣立つ頃、妹さんがこの部屋を使う計画なので子供部屋は1つです。回転窓がエアコンの風を通します。
洗面所は「上質で洗練された空間」に基づいて、ゆったりと幅を取ることができるよう廊下へ配置。帰宅時は手を洗ってから、カーテンが間仕切りになっている隣のクローゼットに入り、アウターをかけます。LDKや子供部屋に入る前の動作がスムーズですね。
洗面所は人口大理石のコーリアン、収納部分はチークの突板。空間に浮かぶようなフロートタイプの洗面台は、見た目を洗練させるだけではなく、床との間に生まれる“抜け”が圧迫感を和らげ、部屋全体をより広々と感じさせてくれます。
LDKにつながる建具はオリジナル。床と同じチーク材を用いました。LDKからの光が玄関側にも差し込むように、ガラス面は大きく。空間に合わせて、コーディネーターが真鍮素材の個性あふれるドアハンドルを選定しました。
シンプルな仕上げのトイレに存在感が際立つのがペーパーホルダー。ご友人である木工作家さんの作品だそう。無機質になりがちな空間に、手仕事のあたたかさがアクセントに。
玄関の真鍮スイッチはドイツ製、ゆらぎのある形のガラスがおもしろいブラケットライトは中国製です。世界中からクラフトマンシップが集まっていますね。

ご家族4人にとってコンパクトな㎡数ながら、
広い対面キッチンや洗面化粧台、子供部屋等、メリハリをつけて必要なスペースを実現することが出来ました。
私よりインテリアアイテムの知識が豊富なご主人様とのやり取りは、
勉強になりましたし、何よりとても楽しかったです!
物件探しからながーいお付き合いとなりましたので、竣工時は特に感慨深いものがございました・・。