
WORKS
どこにいても、いつもそばに|161
OUTLINE
- 所在地
- 大阪府
- 築年数
- 47年
- 面積
- 75.22㎡
- 工事費
- 1350万円
- 工期
- 72日

※工事費・価格は施工当時の価格となります

DESCRIPTION
ご家族に見せるため、徹夜してまでリノベのイメージ図を描いたM様の旦那さま。思い入れに火がつく前は「リノベは面倒だし、そのまま住める中古でいいんじゃないか」と、お考えでした。
M様とシンプルハウスの出会いは、奥さまが手に取られた、シンプルハウス発刊の書籍から。バリエーションに富んだ事例が掲載されていることから、リノベへの想いを、受け入れてくれると期待感が募りました。他の不動産屋さんにいくつか物件の紹介を受けても、どこか無責任な印象で不信感を拭えなかったM様。シンプルハウスにはワンストップで相談ができる上に親身さを感じ、安心してリノベをとことん楽しむ気になられたそう。物件選びのポイントはもともとの生活圏から近く、ベランダからの視界が開けているところ。隣のマンションが目の前にあり、常にカーテンを閉めざるを得なかった状況から、開放的で常に明るい生活へと環境を整えます。
みんなが集まるLDKは広く、個人のスペースはなるべく小さく。明確に掲げたコンセプトをもとに、リノベが始まりました。以前のお家は広いけれど、今の暮らしには合わずスペースを持て余していた状態。それぞれが寂しさを感じてしまうのか、結局は家族がテレビの前に自然と集まっていました。「お子さんに部屋にこもってほしくない」との思いから子ども部屋はLDKに面し、建具は無しに。在宅勤務の頻度の高いご夫婦のSOHOもあえて設けずに、LDKの一角に。勉強やお仕事に励んでいる時も家族の気配を感じることができます。キッチンも家族と目を合わせられるアイランド型キッチンに。お子さんはキッチンのスツールでよく本読みの宿題をされるそう。いろんなところで、家族それぞれが好きなことが出来ますね。なんと冷蔵庫は旦那さまがデザインし製品化されたもの。思い入れのある冷蔵庫の寸法ぴったりに設置場所もデザインしました。ご家族の生活が主役になるように考えると優しい木の質感、コンクリートを主体としたグレーが、白に添うような空間に。子ども部屋と隣り合った主寝室は天井までの高さがない壁に。LDKと個室同士がつながります。寝ても覚めても、何をしていても家族といっしょ。そんな温かなご両親の気持ちが詰まった空間です。
「料理をする頻度が増えて、旅行や外出をしなくなって、ずっと家にいても退屈ではなくなりました。」と旦那さま。共有空間の最大化で、どこにいても、何をしていても、いつも家族のそばに。何気ない普段の日々が、最高の幸せですね。
STAFF

子ども部屋の出隅は面取りし五角形にすることで、開口部がリビング、ダイニングに向くことができ、一体感のある空間に。入隅・出隅・開口部の屋根の形に共通性があるのも、どこかほっとしますね。壁を天井まで作らないことで、光と空気が子ども部屋まで循環します。子ども部屋にはロフトベッドを造作。ベッドの下はお子さん専用のクローゼットと本棚を設置し、スペースを有効活用します。ロフトベッドの話にお子さんは大喜びだったそう。秘密基地っぽくもありつつ、大きな室内窓で開放的に。窓辺で植栽のように育てられている観葉植物が、空間に彩りを添えます。

アイランドの横のスツールでは、お子さんが本読みの宿題をされるそう。家族がどこでも、何でもできる空間ですね。キッチンの顔であるアイランドは、これまた旦那さまがこだわってデザイン。天板と側面の手がかりのすき間も、天板と同じステンレスに。コンロ台と高さを合わせた作業台は、もともとお手持ちの食器棚を納める前提で設計しました。タイルは主張しずぎず、空間になじむカラーと素材をコーディネーターがセレクト。

パントリーには頻繁に出し入れするので、カーテンなどの目隠しは無しに。見えることできれいに片づけるように心がけられています。半分は収納、半分は見せるための収納棚として使うことも計画中だとか。室内窓の向こう側は洗面台。玄関とLDKを仕切るのは、居室内唯一の建具です。

「みんなで過ごす空間を広く」との思いから、ご夫婦の寝室はベッドが2つ並ぶのに必要な、最小限のスペースに。室内窓を設置し、玄関側からの光を採り入れます。開口部は共通の家型に。1188は「父母」という意味だそう。遊びゴコロにあふれた楽しい部屋番号ですね。

水面を思わせるような模様ガラスの室内窓を通じて、ベランダからの光が差し込む洗面所。キッチンに立つ家族とも目が合います。ゆるやかにLDKとつながるので「歯をみがきながらLDKの方に出ちゃいます」と、旦那さま。洗面所の独立は、帰宅してすぐに手が洗える、お風呂やトイレと動線がかぶらないといった利点の他に、暮らしに楽しみももたらしてくれます。

モルタルの玄関土間からつながるのは、クローゼットと収納。集約させることで壁面部分を最小限に、空間を効率的に使います。壁面がないことで、主寝室の室内窓まで光が届きます。

旦那さまが考案された、スライド式のおたまボード。有孔ボードにおたまや、フライ返しを引っ掛けてコンロまわりをすっきりさせられます。奥さまの想い入れのある置き型コンロに合わせて、収納棚は造作。コンロ台にコンロがぴったり納まるようにデザインしています。

ネームプレートは玄関の顔。リノベーションを機にお知り合いに作ってもらったものだそう。ネームプレートに似合う空間にと、壁面はオイル塗装したシナ材を用いました。